旅をもっと楽しくする極意と温泉地のご案内
このサイトの管理人が伊豆の旅館に就職したのは昭和43年(26歳)であった。当時は新婚旅行ブームで、伊豆は、新婚旅行先として人気の温泉地であった。新婚さんの宿泊料金は10,000円(5,000円x2人)で、新婚さんが二組も泊れば、社長のふところには、オレの月給(15,000円)以上のお金が一晩で転がり込んだのである。
新婚さんたちは、女中さんに1,000円ものチップを包んでくれた。これには、新入社員のオレ、目が丸くなった。が、もっと驚いたのは料理だ。盛り付けの美しさ、その器の素晴らしさには、おもわず息をのんだ。お殿様の御膳のようであった。
当時の温泉旅館業界は、現在とはまったく異なった世界だった。だからオレたち従業員は、お客様は、オレたちとは住む世界が違う人たちだと思っていた。ある人が高いところから「お客様は神様です」といったが、あんなお客様をおちょくるような気持ちこれっぽっちもなかった。お客様は本当に雲のうえの住人であった。
そんな世相だったから、お客さんたちはおおらかで、従業員たちは心からの奉仕が当たり前のことだと思って旅館勤めをしていた。今のようにマニュアル化されたサービスとか、頭で考えるサービスの時代ではなかった。 管理人のプロフィール
どんな山奥に湧く湯でも、そこに温泉付きの宿泊施設があれば「温泉地」と呼びます。山深き秘湯の一軒宿でも、そこは温泉地です。古来よりこんこんと沸き出る温泉を守り続ける湯守達の営みの空間が温泉地なのです。青森県の八甲田山中にある酸ヶ湯温泉や熊本県の南阿蘇村にある地獄温泉などが代表的な一軒宿の温泉地です。
そして、ある特定の地域に複数集まっている温泉地の総称が「温泉郷」で、箱根温泉郷や別府温泉郷などが有名です。
「温泉街」。これは、ひとくちに温泉街といっても多種多様で一般的な定義がありません。湧き出ずる温泉の恵みを受けて、旅館や土産物店などとして、温泉と共に生きた人たちの生活の場が温泉街なんです。人々の集まるところには歴史やいろいろな物語があります。
営業とは肉体的にハードで、精神的には、結果をもとめられる大変な仕事だと思われている。が、営業とは本来、結果がすぐにでる楽しい仕事なのです。こんな仕事が死ぬほど嫌な人は、泳げないのにプールに飛び込んでいるのと同じですから、早々に職替えを考えましょう。
さてさて、営業は基本さえ体に覚えこませれば、ごく簡単な仕事の部類といえます。基本は単純で歩くことです。そう「犬も歩けば棒に当たる」です。まずは、成績のことなど気にせずにただ歩きましょう。そして「あっ、棒に当たった」という感覚がマスターできれば万々歳で、次からは棒に当たりそうなところを歩くようになり、成績も急上昇します。
そして、営業さんの救いは、世の中には「買ってあげなければ、可哀そう!」と、思ってくれる心優しい人がいることです。
世の中には、結果が分からなくとも夢を追って買うものが二ッある。一つは宝くじで、もう一つは温泉旅館だ。宝くじはハズレても「残念!」のひとことだが、温泉旅館は外れるとブツクサという人が多い。
なんでだ ?!
それは、もちろん旅館側にも問題はあろうが、その多くは、純真な宿泊者たちの温泉旅館に対する思い違いにある。その思い違いの原因は、我々の日常生活においてコンビニや家電量販店などの小売業の頑張りにより「価格≦価値」という生活に慣れ切ってしまったためである。
近頃は、星野リゾートの活躍によって温泉旅館業界にも新しい風が吹きはじめてきたが、残念ながら現在の旅館業界は、コンビニや家電量販店を運営しているような優秀な人材集団ではない。その多くは家業引き継いだ零細企業である。
そして、温泉旅館業は基本的には水商売であるということを理解しなければいけない。
たとえていえば、多くの温泉旅館は銀座の高級クラブやバーではない。街なかの居酒屋やスナックの部類なのである。居酒屋やスナックには、それぞれ強烈な個性がある。だから自から飛び込んでいかないと楽しく過ごせない。温泉旅館も同じであるから、宿泊者も、お客様は神様であるなんて気取ってないで、積極的に楽しむ努力をしましょう。
Introduction of hotels and ryokan in Japan
温泉旅館業界一筋50余年の、業界人が選んだいいお宿を紹介しています。ただし、ホテル旅館の選択基準は、管理人がすべての宿に泊まって選定したわけではありません。大部分は経験とカンによるものです。
経験を積むと見えてくるものがある。カンは磨くとひらめきをもたらす。
この業界に長く身をおく管理人には、ホテル旅館では、玄関(エントランス)に一歩足を踏み入れた時の「におい」で全体の雰囲気を察知できる。また、ホームページを一目みれば良し悪しが分かる。
ただし、特に温泉旅館は、コンビニのように金太郎アメではないということを忘れてはいけない。
温泉旅館は日本全国バラバラであるから楽しく面白いのである。たとえば、建物は古く、料理はいまいちでも、温泉が気に入れば、その人にとってはいい旅館なのである。温泉旅館の良し悪しは相性で決まる。
テレビや雑誌で見た風景やホテル旅館の確認旅行ではつまらない。旅の醍醐味は未知との遭遇である。
温泉旅館も同じで、ここだけの料理や温泉、女中さんたちとの出会いのわくわく感がたまらないのである。だから、温泉旅館では、そこの家風や流儀に身を任せると、結構、楽しいものになりますよ!
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