BANDAIATAMI HOT SPRING 萩姫の湯 磐梯熱海温泉

磐梯熱海の温泉街を流れる「五百川（ごひゃくがわ）」には、萩姫伝説がつたわります。むかし、京都の公家の一人娘である「萩姫」が病の床に伏していました。これを嘆き悲しむ侍女の雪枝が、姫の治癒を願い比叡山に篭りました。

満願成就の日、不動明王があらわれ「東北の方へ、数えて五百本目の川岸に霊泉がある。そこにつかれば病が治る」と告げました。このお告げにより、萩姫は雪枝と二人、病をおして京都を旅発ち、幾多の困難の末、ついに500本目の川に辿りつき、湧き出る温泉を見つけました。萩姫がその温泉につかると、たちまちのうちに病から回復し、元の美しい萩姫に戻りました。

萩姫の病をなおした温泉が、現在の磐梯熱海の湯です。萩姫の病が快癒して以来、磐梯熱海温泉は美人の湯として、多くの人たちにいまなお評判です。温泉街を流れる川が、五百川と呼ばれるのも、この伝説にちなんでいます。

磐梯熱海には海がないのに、なぜ「熱海」の名がついたのでしょうかか？ それは、鎌倉時代に源頼朝からこの地を拝領した伊東祐長が、温泉の出るこの地を、ふるさと伊豆の熱海をしのんで名付けたからだといわれています。